給湯器を交換する前に知っておくことは?種類や業者の選びかたを解説

これから給湯器を交換したい、けれども、どんな種類があって、どんな業者に依頼をするべきなのかを知っている人は少ないのではないでしょうか。

 

なぜなら、人生のなかでも給湯器を交換するというシーンに出くわすことは、そう何度もないからです。

 

給湯器は私たちにとってなくてはならない存在ですが、多くの利用者は、給湯器の交換に関連する知識を持っていません。

 

万が一の際に給湯器について少しでも知っておけば、後悔のない給湯器交換ができます。

 

給湯器を交換する際に知っておくべき種類は?

 

給湯器とひとくちに言っても、いくつかの種類があることをご存じですか。

 

大きく分けてガスと電気の2種類があり、それぞれに特徴があります。

 

ガス給湯器

 

給湯器のなかでも、もっとも利用されているのがガス給湯器です。

ガス給湯器の最大の特徴は、配管に流れる水をガスを用いてお湯にすることです。

 

バーナーで水を加熱する、というシンプルな方法のため、お湯を必要な量だけ使えるというメリットがあります。

 

基本的にお湯をためるタンクが必要ないため、大きな設置スペースを必要としません。

 

また、他の給湯器と比較すると初期費用がかなり安く導入しやすいのもガス給湯器の嬉しいポイントです。

 

エコジョーズ

 

最近はTVコマーシャル等でもエコジョーズを知る機会が増え、興味を持っている人は多いはずです。

 

エコジョーズは従来のガス給湯器とは異なり、捨てていた熱を再利用してお湯を作るという特徴があります。

 

ガス給湯器と比べるとガス消費を9%~15%ほど減らせるため、毎月のランニングコストも削減できます。

 

従来の給湯器で捨てていた熱をしっかり活用し、省エネとエコに貢献しているのがエコジョーズです。

 

電気温水器

 

電気温水器とはその名の通り、電気を使ってお湯を作る給湯器のことを指します。

 

電気温水器とガス給湯器との大きな違いは、ガスではなく電気を使うということです。

 

電気ポットのように、電気で作られたお湯はタンクにためられているため、使いたいときに使えるというメリットがあります。

 

ですが、ガス給湯器と比べると初期費用は高めになりますし、お湯切れの心配があります。

 

エコキュート

 

エコジョーズとよく比較されるのがエコキュートです。

 

エコキュートは、大気中にある熱を集めてお湯を沸かし、作られたお湯は貯湯タンクへためられる、という仕組みになっています。

 

エコキュートは大気中の熱を上手に活用するため、少ない電気でお湯を作れるという特徴があります。

 

ですが、お湯切れの可能性がありますし、飲み水としては使えないなどのデメリットもあります。

 

給湯器を交換する際の給湯器の機能の違いは?

 

給湯器には、湯沸かしの方法が大きく分けて2つあります。

 

オートタイプ

 

スイッチを入れることにより、自動でお湯はりをしてくれるのがオートタイプです。

 

オートタイプは、湯はり、おいだき、保温までを自動で対応してくれ、足し湯は手動で行うという特徴があります。

 

足し湯などは手動ではありますが、その分給湯器は安く、導入しやすいというメリットがあります。

 

普段からおいだきを使わず、費用をおさえたい場合はオートタイプがおすすめです。

 

フルオートタイプ

 

スイッチを入れることで、湯はりからおいだき、保温、足し湯までを自動で行ってくれるのがフルオートタイプです。

 

フルオートタイプは、お風呂のお湯を使って水位が減ったとしても、自動的に湯量をキープしてくれる優れものです。

 

また、配管も自動で洗浄してくれるため、非常に便利ではありますが、オートタイプと比べると給湯器の費用は高めになっています。

 

家族の人数が多かったり、おいだきを高頻度で使う場合はフルオートタイプがおすすめです。

 

給湯器の交換はどこの業者に頼むべき?

給湯器の交換に対応している業者はとても多く、それぞれに特徴があるため知っておくといいでしょう。

 

ガス会社

 

ガス給湯器の交換をする場合、真っ先に思いつくのはガス会社ではないでしょうか。

 

なぜなら、ガス会社はガスを専門に扱っているからです。

 

しかも、東京ガスや大阪ガスのように知名度が非常に高いため、交換をお願いする安心感もあります。

 

ですが、大手のガス会社は有名すぎるゆえに、問い合わせが非常に多く、交換までに時間を要する可能性があります。

 

給湯器の交換までに時間がかかってもいいから、安心を得たいのであれば、ガス会社がおすすめです。

 

給湯器メーカー

 

給湯器メーカーは、給湯器を取り扱っているため、交換だけではなく不具合や故障についても詳しいです。

 

例えばリンナイ製の給湯器を交換したいのであれば、そのままリンナイに問い合わせるとスムーズです。

 

給湯器の交換の安心感は、ガス会社と同じくらいにあります。

 

ですが、給湯器メーカーは自社で取り扱っている商品しか対応していないというデメリットがあります。

 

家電量販店

私たちがもっとも身近に利用するのが、家電量販店ではないでしょうか。

 

家電量販店は場所によっては家電だけではなく、雑貨や日用品まで販売しているため、スーパーマーケット感覚で利用できる、という特徴があります。

 

家電量販店でもガス給湯器の販売や交換に対応していますし、質問したいときに直接スタッフに聞けるのは大きなポイントです。

また、複数のガス給湯器メーカーにも対応しているため、まずはどんなものが販売されているのかを見たい人におすすめです。

 

ただし、担当スタッフが不在だったりガス給湯器に詳しくなかったりする場合があるため、知りたいことを聞けなかった、なんてこともあります。

 

ガス給湯器専門業者

 

ガス給湯器の交換のことなら、専門業者にお願いするべきです。

 

なぜなら、ガス給湯器専門業者は、名前の通り、ガス給湯器の販売や交換に特化しているからです。

 

ガス会社も専門家ではありますが、問い合わせをしてすぐに来てくれるのか、といえばそうではありません。

 

ガス給湯器の専門業者であれば、多くが地域密着型のため、問い合わせから最短で対応してくれるというメリットがあります。

 

給湯器に何かトラブルがあれば、すぐに駆けつけてくれるのもガス給湯器専門業者です。

 

当然、給湯器に関連する知識も豊富なため、もっとも選ぶべき選択肢がガス給湯器専門業者です。

 

給湯器の交換はいつするのがベストなの?

現在、給湯器を使っているのであれば、いつ、どのようなタイミングで交換するのが理想的なのでしょうか。

 

もちろん、給湯器の調子が悪かったり故障したりすれば交換のタイミングではありますが、それ以外にもあります。

 

それは給湯器の寿命です。

 

給湯器の種類や使いかたによっても変わりますが、製造から10~15年くらいが寿命とされているため、そのタイミングで交換を検討されることをおすすめします。 

 

また、大切に給湯器を使っていた場合、10年や15年後も普通に使える可能性はありますが、その間に交換できる部品がなくなる可能性があるため、交換を視野に入れておくとスムーズです。

 

設置から10年以上経過すると、当然、最新モデルの給湯器が誕生しているわけですから、理想的な給湯器と出会えるでしょう。

 

給湯器交換にかかる費用はいくらくらい?

給湯器の交換でもっとも気になるのは、いったいどれくらいの費用がかかるのか、ではないでしょうか。

 

ガス給湯器やエコジョーズ、対応する業者などによって大きく異なりますが、工事費込で、15~25万円くらいが相場となっています。 

 

あくまでこれは相場のため、本体の種類や業者の施工内容によって異なることは知っておいてください。

 

また、初期費用はエコジョーズよりもガス給湯器が安いですが、ランニングコストで考えるとエコジョーズが安くなる傾向にあります。

 

ですから、初期費用をおさえたいのか毎月のコストをおさえたいのかによって、選ぶ給湯器を決めるようにしましょう。

 

選びかたが難しい場合は、ガス給湯器の専門業者に相談すると丁寧に教えてくれます。

 

失敗しない給湯器交換業者の選びかた

 

給湯器を取り扱いしている業者はたくさんありますが、適当に選んでしまうと、とても後悔します。

 

なぜなら、なかには利益しか考えていない業者が存在するからです。

 

できるだけ良心的な業者を選ぶためには、いくつかのポイントがあります。

 

相見積もりをして比較する

 

給湯器の交換を検討する際にかならずやるべきことは、相見積もりをとることです。

 

相見積もりとは、複数社の見積もりを比較することを指します。

 

例えば、A社に問い合わせをした場合、給湯器の交換に20万円の費用を提示されたとしましょう。

 

しかし相見積もりをとることで、B社が15万円、C社が18万円、というように業者によって見積もりの差がでてくるため、相見積もりは絶対にやっておくべきです。

 

ただし、安ければいいというわけではなく、相場からあまりにもかけ離れた見積もりを提示してくる業者には注意しましょう。

 

施工実績が豊富

 

給湯器は交換してから何年も使い続けるものですから、いかに丁寧な施行ができるのかが重要になってきます。

 

なぜなら、定期的に故障につながると、毎回業者を呼ばないといけないからです。

 

施工実績が豊富な業者であれば、それだけ数をこなしているわけですし、技術もそれだけあるため安心できます。

 

逆に、昨日今日に事業をはじめた業者の場合、施工実績がないため不安は感じられます。

 

ただし、もともと同業他社で働いていた実績豊富な人が独立し開業したばかり、というケースがあるため注意しましょう。

 

保証とアフターサービスが手厚い

 

給湯器は交換して終わりではありません。

 

なぜなら、どこかで給湯器の不具合や故障を経験する可能性があるからです。

 

基本的に給湯器はすぐには壊れませんが、使いかたを間違えていたり施工不良だったりで不具合や故障につながるかもしれません。

 

万が一のときを考えて、保証やアフターサービスが手厚い業者を選んでおけば、給湯器に何かあってもすぐに対応してくれますし、余計な費用もかかりません。

 

保証とアフターサービスを提供している業者は、サービスと施工に自信がある、ということの表れでもあります。

 

地域密着型の業者

 

給湯器の交換業者は、お住いによってはたくさん存在しているため、とりあえず近くの業者を選んでしまいがちです。

 

間違いではありませんが、できるだけ地域密着型の業者を選ぶべきです。

 

なぜなら、給湯器の交換後に何かトラブルがあった場合、すぐに駆けつけてくれるからです。

 

とくに冬場は給湯器に不具合が発生するととても困るため、できるだけ地域密着で対応している業者を選ばれるといいでしょう。

 

対応が丁寧

 

いくら給湯器の見積もりが安かったとしても、対応が適当だと話になりません。

 

対応が適当な業者は施工も適当です。

 

質問に対して丁寧に分かりやすく答えてくれるのか、というところも業者選びのポイントです。

 

給湯器の選びかたや違い、適切な使いかたなどを質問しても、専門用語を使わずに丁寧に教えてくれる業者は施工も丁寧です。

 

有資格者の業者

 

ガス給湯器の交換は専門の有資格者しか対応ができません。

 

例えば、自分がDIYが得意だからと言って勝手に交換するのはとても危険です。

 

また、無資格の業者にお願いをすると、大きな事故につながる可能性があるため、絶対に有資格者の業者にお願いするべきです。

 

例えば、以下のような資格がガス給湯器の交換に必要な資格です。

 

・ガス消費機器設置工事監督者

・液化石油ガス設備士

・ガス可とう管接続工事監督者

・簡易内管施工士

・第二種電気工事士

・給水装置工事主任技術者

 

DIYが得意だからと言って自分で交換するのはもってのほかですし、資格を持っていない業者に依頼するのも絶対にNGです。

 

見積もりが丁寧

 

安心できるガス給湯器業者は、対応だけではなく見積もりも丁寧です。

 

とくに、専門用語を使うことや一式とまとめることをせず、何に費用が発生するのかを明確にした見積もりを作ってくれる業者が理想的です。

 

見積もりを見た依頼者も、一目で何に費用が発生しているのかが分かりますし、万が一、不明点があれば丁寧に教えてくれるのが優良な業者です。

 

まとめ

給湯器は、機械ゆえにいつかは壊れて交換するタイミングがやってきます。

 

ですが、給湯器に関する知識を持ってない人が多く、適当に業者を選んでしまう可能性があります。

 

給湯器の種類選びや値段、業者の対応、アフターサービスまで後悔なく進めたいのであれば、少しでも事前に知識を持っておくことが重要です。

 

給湯器は交換すれば毎日、十数年と使い続けるものですから、100%満足できる業者と給湯器を選ぶようにしましょう。