FRP浴槽の劣化と補修について詳しく解説|費用・方法・業者選びのポイント

FRP浴槽とは?その特徴と耐用年数
FRP(繊維強化プラスチック)製の浴槽は、軽量で保温性に優れており、ユニットバスで広く使われています。表面には特殊なコーティングが施されており、一般的な寿命は10~20年とされています。経年劣化が進んでもすぐに使えなくなるわけではありませんが、小さなヒビや塗装の劣化が目立つようになります。これらを放置すると水漏れなどのトラブルに発展することもあるため、早めの対策が重要です。
劣化の主な原因
- 温度変化による膨張・収縮
お湯を張る・抜くを繰り返すことで、FRP樹脂が膨張・収縮し、徐々に強度が低下します。 - 荷重による負担
入浴時の体重が加わることで、クラック(ヒビ)の原因となります。 - 塗装の経年劣化
長年の使用でコーティングが弱まり、汚れや変色が発生しやすくなります
劣化の種類
FRP浴槽でよく見られる劣化は以下の通りです。
- ひび割れ(クラック)
- 割れ
- 穴あき
- 膨れ(ふくれ)
- 変色
特にひび割れや変色が多く、放置すると割れや穴あきに進行することがあります。「ふくれ」とは、浴槽の表面が劣化の影響で部分的に盛り上がり、元の平らな状態に戻らなくなってしまう現象を指します。また、変色については、塗装が年月とともに傷むことで色味が変わってしまうことが原因です。
浴槽ひび割れの主な原因
1.設置不良
- 浴槽が水平に設置されていない、または底部の支えが不十分な場合、局所的な負荷がかかりやすく、ひび割れの原因になります。
- 配管やシーリングの不備もトラブルの元です。
2.物理的衝撃
- 重い物を浴槽に落としたり、強い衝撃を与えると、特にFRPやアクリル浴槽は割れやすくなります。
- 小さなお子様がいるご家庭では、ジャンプや転倒による破損例も多く見られます。
3.経年劣化
- 長年の使用で素材が劣化し、細かなクラックが発生します。
- 急激な温度変化や不適切な洗剤の使用、満水状態での長時間放置も劣化を早めます。
4.不十分なメンテナンス
- 汚れや石鹸カスの蓄積は、表面の劣化やカビの繁殖を招き、ひび割れのリスクを高めます
浴槽の設置不良が招く問題
浴槽が適切に設置されていない場合、構造上の問題が生じやすくなり、ひび割れや変形などのトラブルにつながります。不均等な圧力や歪みが浴槽本体にかかることで、クラックや亀裂の原因となるため、設置状態の確認はとても重要です。
以下のポイントをチェックすることで、現在の浴槽が正しく設置されているかを見極めることができます。
- 水平性と安定性
浴槽がしっかり水平に据え付けられているかどうかを確認しましょう。お湯を満たした際、水面が傾いていないかも目安になります。 - 底部の支え
浴槽の底が均等に支えられているかも重要です。四隅すべてにバランスよくサポートがあるか確認してください。 - 配管やシーリングの状態
配管の接続部がしっかり固定され、水漏れがないかをチェックします。また、浴槽と壁の間に隙間がなく、シーリング材が丁寧に施工されているかも見ておきましょう。隙間があると水が浸入し、カビや腐食の原因になります。 - 排水の流れ
排水がスムーズに行われているかも大切なポイントです。水が残ったり、流れが悪い場合は設置に問題がある可能性があります。 - 使用時の異音や振動
浴槽に入った際にギシギシ音や振動がある場合は、設置が不安定なサインです。
これらの点を定期的にチェックすることで、浴槽のトラブルを未然に防ぎ、長く快適に使い続けることができます。
補修方法:プロが行うFRPライニング
FRP浴槽の補修には「ライニング工法」が主に用いられます。手順は次の通りです。
- 劣化箇所にFRPシートを重ねる
- ポリエステル樹脂を塗布し、FRPシートと一体化させて乾燥
- 表面を研磨(サンディング)して平滑に仕上げる
- パテで凹凸を埋める
- 最後に塗装を吹き付けて仕上げる
この方法により、浴槽は再び美しく、安心して使える状態に戻ります。ただし、高度な技術が必要なため、専門業者に依頼するのが一般的です。
費用の目安
補修内容 | 費用相場 |
---|---|
ヒビ割れの補修 | 4万円~10万円 |
全体の再塗装 | 10万円~20万円 |
部分的な補修であれば10万円以下、全体の再塗装でも20万円以内で対応可能なケースが多いです。ユニットバス全体の交換に比べてコストを大幅に抑えられるのが大きなメリットです。
DIY補修はできる?
DIYでの補修も不可能ではありませんが、専用の塗料や道具、そして経験が必要です。塗装の乾燥に数日かかることや、仕上がりの品質を考えると、専門業者に依頼した方が確実です。
業者選びのポイント
- 実績と技術力
5年以上の経験があり、スプレーガン(コンプレッサ)による施工ができる業者を選びましょう。 - アフターフォロー・保証
施工後のトラブルに対応できる保証期間があるか確認しましょう。 - 施工事例の確認
過去の施工例や口コミも参考にすると安心です。
- 評判や口コミ、ライセンス・保険の有無
業者の評判や口コミは、実際にサービスを利用した人の体験談や評価を確認できる大切な情報源です。インターネットの口コミサイトやレビュー、SNSの投稿、または知人や近隣の方からの評判も参考になります。特に、口コミの数が多く内容が具体的な業者は信頼度が高い傾向にあります。また、業者が必要な資格(ライセンス)を持ち、工事中の事故や損害に備えた保険に加入しているかも重要な確認ポイントです。これらは、安心して依頼できる業者かどうかを判断する材料となります。
- 明確な見積もり内容と追加費用の有無
見積もりは、工事内容や費用が明確に記載されているか必ず確認しましょう。曖昧な説明や口約束だけの対応は、後々トラブルの原因となることがあります。追加費用が発生する条件や、工事範囲、使用する材料、保証内容なども事前に細かく説明を受け、納得した上で契約することが大切です。複数社から見積もりを取り、内容や費用を比較することで、適正価格かどうかも判断しやすくなります。
費用の目安
浴槽の種類 | 軽度の損傷 | 重度の損傷 |
---|---|---|
ホーロー | 1~5万円 | 7~15万円 |
FRP | 1~5万円 | 8~15万円 |
人工大理石 | 7~15万円 | 20万円以上 |
依頼から作業完了までの流れ
- 業者を調査し、複数社から見積もりを取得
- 見積もり比較・業者選定
- 作業日程調整・事前準備
- 補修作業実施
- 完了後の状態確認・支払い
補修後のメンテナンスと注意点
- 補修材が完全に硬化するまで浴槽は使わない(24~48時間が目安)
- 柔らかいスポンジや布と中性洗剤(例:ウタマロクリーナー)で優しく洗い、汚れの蓄積を防ぐ
- お風呂の使用後は水分をしっかり拭き取り、浴槽内を乾燥させる
- 月に一度、補修部分を含めて浴槽全体を点検し、新たな傷やひび割れがないか確認する
- 強い酸性・アルカリ性、塩素系の洗剤は使用しない
- 重い物を浴槽の縁に置いたり、強い衝撃を与えることを避ける
- 入浴剤を使う場合は、浴槽や補修部分に悪影響のない成分のものを選ぶ
これらのポイントを守ることで、補修した浴槽をきれいな状態で長くお使いいただけます。
浴槽補修と浴室全体リフォームの比較
浴槽だけでなく、浴室全体の劣化が進んでいる場合は、浴室全体のリフォームも検討しましょう。浴槽補修だけでは美観が損なわれることもあるため、予算に余裕があればトータルリフォームで快適な空間を実現できます。
DIYでできる浴槽ひび割れ補修の流れ
DIYで補修が可能なのは、軽度のひび割れや小規模な損傷に限られます。複数箇所や大きな割れの場合は、専門業者への依頼を推奨します。ただし、費用面などの事情でご自身で補修作業を行わざるを得ない場合も考慮し、以下にDIYで必要となるポイントをまとめました。
必要な道具・材料
- エポキシ樹脂やFRP補修キット
- パテ
- サンドペーパー、サンダー
- シリコンオフ(脱脂剤)
- マスキングテープ
- スプレーガン、ブラシ
- 保護具(手袋・マスク・ゴーグル)
補修手順
- 下準備
補修箇所をサンドペーパーで研磨します。シリコンオフで油分・水分を完全に除去します。 - 補修材の調合
説明書通りにエポキシ樹脂やFRP補修剤を混ぜます。 - 補修材の塗布
マスキングテープで補修範囲を限定し、割れ目に補修材をしっかり詰めて平らに仕上げます。 - パテで表面を整える
必要に応じてパテを使い、表面を滑らかにします。 - 乾燥・仕上げ研磨
24~48時間しっかり乾燥させた後、再度研磨して仕上げます。補修材が完全に硬化し、表面がしっかりと整うまで浴槽を使用しないようにしてください。 - 仕上げ作業
完全に乾燥したことを確認したら、必要に応じてサンドペーパーや研磨器を使い、表面を再度ならして滑らかに仕上げます。 - 最終清掃
浴槽全体を丁寧に清掃し、補修部分に異物や粉塵が残らないようにしてください。
安全対策
- 作業中は必ず換気を良くします。
- 作業時は手袋(髪の毛や汚れが浴槽に付着するのも防げます)、マスク、保護メガネを必ず着用し、皮膚や目、呼吸器の保護を徹底してください。これにより、補修材や研磨時の粉塵・薬剤から身体を守ることができます。
- 火気の近くでの作業は避けてください。
まとめ
FRP浴槽は軽量で保温性に優れていますが、10~20年ほどでひび割れや変色などの劣化が目立つようになります。主な原因は温度変化や荷重、経年劣化、物理的衝撃などです。劣化が進むと水漏れなどのトラブルにつながるため、早めの補修が重要です。
補修はプロによるFRPライニング工法が一般的で、部分補修なら4~10万円、全体再塗装でも10~20万円程度が目安です。DIY補修も可能ですが、仕上がりや耐久性を重視するなら専門業者への依頼が安心です。業者選びでは実績や保証、見積もり内容、資格・保険の有無、口コミなどを確認しましょう。
補修後は完全に乾燥するまで浴槽を使わず、日頃から適切なメンテナンスを心がけることで、長く快適に使い続けられます。
弊社クラシフの施工事例
事例1:浴槽割れ補修・浴槽塗装
施工料金:220,000円
浴槽に割れやヒビができてしまった場合も、ライニングや塗装による補修でしっかりと対応できます。
この方法なら、傷んだ部分を丁寧に補強し、塗装で見た目も美しく仕上げることが可能です。新品のような浴槽に生まれ変わり、安心してご利用いただけます。
事例2:浴槽ひび補修・浴槽塗装
施工料金:290,000円
今回の施工では、浴槽の表面を丁寧に洗浄・研磨し、傷や凹みもきちんと補修したうえで、防カビ・防水効果のある特殊なコーティングを施しました。その後、シルキーホワイトの専用塗料で吹付塗装を行い、新品のような美しさと清潔感を実現しています。浴槽自体を交換せず、短期間で費用を抑えつつ、長持ちする快適な仕上がりになりました。
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